1.
 夏は、まだ、終わらない。

 そう、今も宿題に追われているアナタにとっては、夏休みはまだ続いていることだろう。余計なお世話に聞こえるかも知れない。だが、考えてもみて欲しい。七月中にすべての宿題を終わらせたような夏休みは、どこか味気の無いもののようには感じないだろうか。ずーっと遊び呆けてて夏休み終了3日ぐらい前にハタと気付いて慌てて徹夜してようやくやりとげたような夏休みの方が、それはそれで良い思い出になるとは思わないか?

 実は、そう、「宿題に追われる」ことこそが学生時代の夏休みの本体なのだ。非常に大胆な仮説に聞こえるかも知れない。あるいはそれ以前に何かイヤな意見に聞こえるかも知れない。と言うか極めてイヤだろうが、まあ、これは個人的意見なので気にし過ぎないで欲しい。だがある一面の真実を表していることも事実だろう。

 「夏の本体」と言ったが、夏を締めくくる最大の思い出、と言った方がいいかも知れない。そう、夏、さまざまな思い出があったことだろう。いつもは忙しく、一緒に食事も滅多にとれない両親と、休みだけはいっしょに遠出した思い出。高校生活最後の夏に、受験勉強の気分転換に仲間達と向った海。喜ばしい出会いも、辛い別れもあったことだろう。甘酸っぱい経験もあろう。そんな空色の思い出を締めくくる最後の行事、宿題。いつか、十年もしてから、自分の子供に思い出話をする時もきっちり落ちがつく。だから―― 計画的機械的に宿題を終わらせた夏よりも、最後の日に慌ててやり終えようとして、結局九月に宿題を持ち越すような夏の方が、人間らしくて素晴らしいとは思いませんか?

2.
 ――結局何が言いたかったかと言うと、つまり、UKは未だに余りに宿題が残っていてテンションがまたぞろ妙になりつつ現実逃避をしていると言うことなのだった。

 ・・・・・・

3.
 機械的で味気無くていいから、ひと夏ぐらい、宿題を七月中に終わらせて、気がねなしに遊べる夏休みを過ごしたかった。

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